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◆ 工芸作家インタビュー ・・・ 菊地保寿堂 / 菊地正直 さん

昭和 34 年(1959年) 山形市生まれ。 武蔵野美術大学彫刻科卒、卒業制作最優秀賞受賞。 慶長 9 年(1604年)、城主最上義光公御用鋳物師にて発祥した菊地家に生れ幼年より伯父長野垤志(人間国宝) の指導を受け、実父十四代 菊地正直に師事する。 日本工芸会正会員
菊 地 正 直

【鋳物職人になったきっかけは何ですか?】

代々の家業と相わせ、大学在学中に日本文化美術工芸に興味をもったため。

【優れた作品を作るのに、どんな苦労がありますか?】

技術の為の技術におちいりやすいこと。

【伝統を守り続けるために必要なことは、どんな事だと考えていらっしゃいますか?】


その時代において、新しい創造を継続すること。

【若い鋳物職人の方々へ、メッセージをお願いします。】

形骸化したコトやモノと本質的なコトから新たなモノづくりをして欲しい。

略 歴
慶長9年(1604) 城主最上義光公の御用鋳物師にて発祥した菊地家に生まれ、幼年より伯父故長野垤志(人間国宝)の指導を受け実父14代正直に師事する。
1984 武蔵野美術大学 彫刻科卒 日本工芸会正会員
1992 伝統工芸日本金工展日本工芸会賞受賞
1995 日本芸術文化振興財団より褒賞受賞(対象 和銑釜の研究及び作品)

和銑茶釜コレクション
・東京国立近代美術館 ・裏千家今日庵 ・大徳寺聚光院、孤篷庵 ・山形美術館 他

工房制作実績
・岡本太郎彫刻作品「樹霊」「若い夢」「栄光」「月の顔」制作
・下次正一(ニューヨーク在住)彫刻作品制作、97年・98年

工房作品パーマネント コレクション
・ニューヨーク近代美術館
・ロンドンV&A美術館
・オーストラリア ナショナル美術館

受賞作品

利休居士 400遠年忌 大徳寺聚光院常住釜 和銑真形釜

日本芸術文化財団褒賞受賞 唐銅 四方風炉 和銑 梅竹文眞形釜添

和銑釜 制作工程
[1] はじめに外側の型を作る [2] 中子と呼ばれる内側の型を作る
[3] 上下の外型に煤を付ける [4] 外型に中子を入れ込む
[5] 上型をのせる中子との隙間は2ミリ [6] 炉の中では和銑が溶け始める
[7] 柄杓に和銑を汲み分けて・・・ [8] 慎重に流し込む、緊張する瞬間
[9] 翌日、型を壊して作品を取り出す [10] ”歯落ち”の巧みな技を加える
[11] 漆を焼き付けて仕上げる [12] ・・・完成して静まった和銑の茶釜

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